看護師

仕事内容とは

以前は女性なら「看護婦」、男性なら「看護士」と別々の名称で呼ばれていましたが、2002年から、性別にかかわらず「看護師」という名称に統一されました。
看護師の役割は、ケガや病気の患者や妊産婦の療養上の世話をしたり、医師の診療の補助などがあります。

看護師というと以前は医師の補助しかできないというイメージがありましたが、最近は専門性の高い看護師というものが求められるようになり、看護師の中には専門看護師や認定看護師のような資格も出てきています。

また、チーム医療の観点から、薬剤師、臨床検査技師、診療放射線技師などの他の医療職種との「つなぎ手」のような役割を果たします。
また、正看護師の他に准看護師の資格もあります。

看護師になるためには

看護師になるためには、まず、国が定めた看護専門学校(3年〜4年)、看護短大(3年)、看護大学(4年)のいずれかを卒業することが必要となります。
一番多いのは高校卒業後看護専門学校に通って資格をとるルートです。

また、看護大学を出た方が他のルートで就職した時に比べて若干待遇が良いようです。
看護師国家試験に合格すれば看護師になれるわけですが、看護師国家試験の合格率は例年90%程度と高く、学校でしっかりと対策しておけば問題のない試験と言えます。

国家試験に合格すると医療機関などに就職するわけですが、実際問題、看護師の就職率は100%と言っていいでしょう。
完全な売り手市場で、看護師資格を取得して職に困ることはありません。

また、看護師は結婚や出産などで一度退職したとしても、復職は容易でブランクがあったとしても就職に困ることはないでしょう。
というのも、看護師の慢性的人手不足は社会問題ともなっていて、海外から看護師候補生を募集するくらいだからです。

看護師の労働環境

看護師が売り手市場である裏には、看護師の慢性的な不足という問題があります。
看護師が不足する理由にはいくつかあります。
まず、日本は高齢化社会が進み、看護を必要とする高齢者が増えているという社会的背景があります。
また、看護師は女性の多いですから、結婚や出産を機に仕事から離れてしまう人が多いということもあります。

さらに、女性が多いということで女性特有の陰湿ないじめなどが職場で見られ、人間関係に悩んで仕事を辞めてしまうという人も多いようです。
また、看護師不足という状況が、看護師の長時間労働や休日の減少などにつながり、その激務を理由に看護師の仕事を辞めてしまうという悪循環も起きています。

看護師の主な職場には、病院や診療所といった医療の現場のほか、介護・福祉、教育・研究、保健、産業看護師などがあります。
特に最近は介護・福祉の分野で働く看護師の方が増えてきています。

看護師の平均年収は約470万円と言われ、他の職業(女性)と比較すると収入レベルは高いですが、先程も言ったように看護師不足ということから激務を強いられることも多いようです。
そういった意味では、割の良い職業とは言えないかもしれません。