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医薬情報担当者

医薬情報担当者の仕事とは?

医薬情報担当者は薬品メーカーに勤務して、営業マンとして自社の薬の販促活動を行うと同時に、その薬が実際に医療現場で使われた結果、どのような効果があったのか、副作用にはどのようなものがあったのかなど、医薬品の情報を幅広く収集・分析し、その結果を医療機関などに正しく伝えるのが主な仕事です。

薬は病気やケガを治療する際になくてはならない大切なものですが、人の体に直接作用するため使い方を誤ったり、アレルギーのある人が服用したりすると大きな副作用が起こって、最悪の場合は命を落とすこともあります。

このため、自社が開発した医薬品を積極的に提案するだけでなく、薬が正しく使われるよう情報を収集し、さらに集めた情報を正しくフィードバックする使命があるのです。

つまり、自社の医薬品はこのような利点があると情報提供して医療現場で使ってもらえるようにアピールする一方で、医師や看護師、薬剤師などからこのような使い方をしたら効果があった、○○という薬と併用した場合に副作用が出た、使いやすい薬なので患者さんからも好評だなど、現場の声を拾い上げて自社に伝え、改善策を検討したり、販促活動を行ったりするのです。

こように医薬情報担当者は医薬品メーカーと医療機関の間に立って両者の仲介役となり、より良い医薬品を提供するための情報提供に尽力しています。

医薬情報担当者になるには?

現在のところ、医薬情報担当者になるために決められた資格などはありません。
医薬品メーカーに就職し営業部門に医薬情報担当者として配属されれば、誰でもなれる職業です。
ただし、医薬品メーカーからの求人では4年製大学卒を条件にしている場合が多いのが現状です。

現在は大学卒なら理学系、文学系問わず採用されています。
入社時には薬の知識がなくても採用される可能性が高いので、文系出身者でも医薬情報担当者になれる可能性は高いのです。

しかし、専門性の高い知識が求められる職業ですから、今後は薬剤師の国家資格を持つ人が優遇される可能性がないとも言い切れません。
薬の開発には膨大な費用がかかります。
このため、開発した薬が医療現場に普及して、積極的に使ってもらわないと医薬品メーカーは赤字になります。
企業は赤字を出さないために自社の薬の特徴をよく理解し、効果的に情報を伝える能力のある優秀な営業マンを求めているのです。
ですから優れたコミュニケーション能力やプレゼンテーション能力があれば、文化系出身者でも積極的に採用しています。

ただし、入社後は薬に関する勉強をする必要がありますし、医薬情報担当者の大半が、公益財団法人 MR認定センターが実施しているMR認定制度でMR認定を取得しています。
MR認定は医薬情報に関して、深い知識を持つと認定される資格です。
MR認定を受けるためには、導入教育と呼ばれる規定の研修を受けたうえで試験に合格し、その後半年以上の実務経験を積む必要があります。