司法書士

司法書士とは

司法書士は法律業務の代行を行う仕事であり、法律の専門家としては弁護士よりも日常生活に身近な存在です。
具体的には裁判所・検察庁・法務局に提出する書類の作成、登記・供託・訴訟手続きの代理などが主な仕事となりますが、この中ではとくに不動産登記(土地の売買に関連する手続き)、商業登記(起業・廃業の際の手続き)の代理が多いものです。

また、様々なトラブルに関する相談やアドバイスなどを行います。
最近ではヤミ金融問題や振り込め詐欺などの問題でも活躍されている司法書士も多くいます。

司法書士になるためには

司法書士になるためには司法書士試験に合格する必要があります。
この司法書士試験には受験資格がありませんから、誰でも受験することができます。
司法書士試験には筆記試験と口述試験があり、筆記試験には1次と2次があります。

1次は憲法、民法、商法、刑法からマークシート方式で出題され、2次は不動産登記法・商業登記法・供託法・民事訴訟法・民事執行法・民事保全法・司法書士法からマークシート方式で出題されます。
1次、2次ともにそれそれ35問です。
口述試験は筆記試験の合格者に対して行われ、1・2次試験の試験科目と司法書士の業務内容について質問されます。

独学では学びきれない!

司法書士試験は非常に難関試験として知られ、合格率は毎年3%前後です(昨年は2万5千人の受験者に対して合格者が900人程度)。
独学での合格は厳しく、スクールの活用は必須といえるでしょう。
学習期間も最低2年は必要だと言われています。

合格者の平均年齢は30歳を超えており、合格者の男女比はおよそ7:3となっています。
試験が難しく、合格者の数が少ないことから、司法書士の求人・就職状況は良好で、この資格を取れば就職に困ることはないでしょう。
年齢制限もなく、毎年60代の合格者も数名いますが、年齢的には若ければ若いほど条件は良いといえます。
就職先としては司法書士事務所、法律系事務所がほとんどですが、企業の法務部などに勤める人もいます。

もちろん、司法書士は合格後、実務経験無しでもすぐに独立開業できますが、一般的にはどこかの事務所に就職し、仕事を覚え、人脈を作ってから独立します。
収入について言えば、事務所に勤務する司法書士の場合は、年収は基本的に事務所などによって様々ですが、同年代の平均的なサラリーマンよりは高給を手に入れることができるでしょう。

独立すれば夢が広がる

独立した場合は営業力次第で数千万の年収を稼ぎだす高所得者もいます。
もちろん、独立開業した場合は営業力に依存する面が大きく、顧客の獲得数に応じて収入が上下しますから、顧客が少なく仕事が少なければ、収入状況は厳しくなります。

そこから営業をして人脈を増やし、いかに仕事を増やすかが勝負になります。
ただし、他の職業と同様に高給を稼ぎだすことのできるのはほんの一部であり、平均年収が高いからといってみんながそれだけ収入があるわけではありません。
その点は勘違いしないようにしましょう。