基本情報技術者

情報技術者試験とは?

情報技術者試験は、経済産業省が実施しているも情報処理に関する国家試験です。
この試験は初級のレベル1から上級のレベル4まで4段階に分かれており、基本情報技術者試験はレベル2に位置づけられています。
レベル2は、情報技術者として基本的な知識や技術があるとされるレベルです。
従って、情報技術者のなかでも新人向けの試験となっています。

ITエンジニアがまず取得するべき資格といわれており、優秀なIT人材に求められる基本的知識・技能、実践力を身に付けていることを証明する資格です。

試験は4月と10月の年2回実施され、試験期間は1日です。
午前と午後に分かれており、午前は9時30分~12時までの150分。四肢択一方式で80問が出題されます。
午後は13時~15時30分までの150分で、選択方式で13問出題され、いずれも合格基準は60点以上です。

情報処理技術者に求められる能力

情報処理技術者に求められる能力は、次の2点です。
(1)発注者である企業などが直面する課題解決に、IT技術を活用して貢献する。
(2)信頼性の高いシステムの設計・開発を行い、安定的に運用できる環境を整える。

試験において(1)に関しては、発注者の業種や業務内容を理解したシステム設計が行える能力に加え、上司の指導のもとで情報戦略の予測や分析、評価を行い、適切な提案が行えるかどうかが試されます。

(2)に関しては、IT技術に関して基本的な知識があり、業務が行えることに加え、上司の指導のもとでシステムの設計・開発・運用、ソフトウェアの設計、上司の指導がなくても方針を理解したソフトフェアの開発ができる能力があるかが判断されます。

試験は内容はテクノロジ系やマネジメント系、そしてストラテジ系に分かれており、テクノロジ系ではプログラミングに関する知識、マネジメント系ではプロジェクトやサービスに関するマネジメント能力、ストラテジではシステム戦略、経営戦略に加え企業活動や法務に関する出題もあります。

基本情報技術者試験の合格率

基本情報技術者試験の合格率は、25%前後です。
情報技術者試験のなかでもレベル2に設定されているので、IT技術者のなかでも新人が目指す資格です。
このため、難易度はそれほど高くないはずですが、合格率はあまり高くありません。

独学でもチャレンジできますが、IT系の学校で勉強している人が多く受験しています。
年代別に見ると、受験者で最も多いのが19歳~21歳の情報処理系の大学生や専門学校生、そして22歳~25歳のシステム開発会社で働くIT職の新入社員ですが、合格者の平均年齢は24歳~26歳となっています。

IT職の登竜門的な資格として企業から高く評価されている資格となっており、大手企業や公的機関などでは採用条件に基本情報技術者を挙げているところも少なくありません。
IT技術者として活躍したい人は、真っ先に取得するべき資格です。