製菓衛生師

製菓衛生師とは?

ケーキやチョコレート、アイスクリーム、ババロアなどおいしいお菓子を作るパティシエに、人気が集まっています。
テレビドラマやコミックなどの主人公がパティシエとして登場することも多く、その人気は高まるばかりです。

パティシエが取得しておきたい、国家資格が製菓衛生師です。
製菓衛生師法に基づく資格で、製菓技術者として必要な知識と技術を十分に備えていると認められた人に与えられます。

製菓衛生師の資格を取得する方法は?

製菓衛生師の資格を取得するためには、各都道府県が実施する製菓衛生師の試験を受けて合格しなければいけません。
試験に合格すれば、住んでいる都道府県の知事に免許が申請できます。

製菓衛生師の試験は、誰でも受験できるわけではありません。
製菓衛生師の試験を受けるためには、一定の資格を満たす必要があります。
その資格とは、(1) 厚生労働大臣の指定した製菓衛生師の養成施設で1年以上学び、製菓衛生師に必要な知識および技能を修得した人。
(2) 中学校卒業以上の学歴があり、菓子製造業施設で2年以上、菓子作りの実務経験がある人。

この2つの条件を満たしていれば、製菓衛生師の試験が受けられます。
外国籍の人や、日本国籍で外国の学校を卒業した人は、受験時の提出書類が異なる場合があるので、試験を受ける前に受験する都道府県に問い合わせることをおすすめします。

製菓衛生師の試験では食品衛生に関する法律、公衆衛生学、栄養学、食品学、食品衛生学、製菓理論と実技の6科目から出題されます。
製菓実技の問題では和菓子、洋菓子、製パンの3つの分野から1つ選択して回答します。

問題はそれほど難しい内容ではありませんが、6科目から幅広く出題されるので、事前の勉強は不可欠です。
試験に合格率は都道府県によって異なりますが、平均すると70%前後となっています。

一般社団法人 全国製菓衛生師養成施設協会では、製菓衛生師の受験勉強をサポートするための問題集やテキストなどを出版しているので、それを購入して勉強をする人も多数います。
また、東京都などの自治体でも製菓衛生師試験の過去問題を公表しています。
ホームページに無料で公開されていますから、過去問題を試験勉強に活用するのも非常に有効な勉強方法です。

(参考サイト)
東京都福祉保健局

製菓衛生師の資格を取得すると、製菓業務で必要な菓子作りの技術や専門知識だけでなく、食品衛生や食品添加物など安全な食品を提供するうえで欠かせない知識が十分にあるという証明になります。

このため製菓衛生師の資格は、ケーキ店や飲食店などを開業する際に不可欠な食品衛生責任者の資格が得られますから、店長になりたい、将来は独立して自分の店を持ちたいと考えている人には特に必要となる資格です。